Hypermotard 698でサーキット走行して転倒!ロッソ4の限界?原因を考察

去年の11月に注文して待ちに待っていたハイパーモタード698モノ(以下HM698)。
実は9月にディーラーに届いていました!
でも予想していたよりかなり早かったので、個人的な事情が色々と整わず、納車を待ってもらう羽目に…😭
お預け状態で悶々としていましたが、11月28日にようやく納車されました!
メーカーに発注された去年の11月25日から丸々一年待っての納車は感慨深いものがあります。

今回は納車早々やらかしたお話です。
ファーストインプレッションは別で記事を書こうと思います。

慣らしがてらSPA直入へ

納車されたわずか2日後に、購入したディーラーでSPA直入を走行できるイベントが開催されました。
まだディーラーから乗って帰っただけで慣らしが終わっていない状況でしたが、長崎から大分までのツーリングで距離を稼げるし、サーキットも慣らしの範囲で軽く流してみようかな、と参加することに。

レーシングスーツでフル装備して、いざコースイン。
エンジン回転を上げすぎないように高めのギアを使いながら、久しぶり、そしてモタードでは初めての直入に体を慣らしていきました。

小休憩を入れながら十数週回って、体もタイヤも温まってきたのでアクションを乗せて少しずつペースアップ。
足は出さず完全なハングオフスタイルです。
52秒台に入る頃からステップを擦りだしました。

出展:SPA直入

HM698の乗り方に少し慣れてきてゾーンに入り始めたその時、3コーナーを右旋回中にローサイド。
インから芝生、クラッシュパッドまで滑走しました。

転倒するも被害は軽微

結構な距離を滑ったものの、幸いバイクも体も被害はわずか。
右足を挟んだまま滑ったようで、ライディングギアがどちらも護ってくれました。

しかしブレーキレバーが折れたので、早速ディーラーに預けることになってしまいました…😥
樹脂製の純正ハンドガードは割れはしなかったので、ショートレバーだったら折れていなかったかもしれません。

シュラウドは芝生に入ってから接触したようで、ターマックでの傷はありませんでした。

サイレンサーも同じく芝生での接触だけ。
ヒートガードのサイドカウルとつなぐ爪は折れてしまいました。

足を挟んでいたとはいえ、この損傷の少なさはさすがモタードですね!
アクスルスライダーをまだ付けていませんでしたが、フロントフォークやスイングアーム周りに損傷がなかったのは本当よかったです。
あと高価なマグネシウム製エンジンカバーも!笑

転倒した原因を考察

その時の状況や転倒後の車両の状態から、転倒に至った要因を考えてみます。
下の写真はフロントが滑る0.1秒前。

状況としては、コーナリングでステップを擦りだしたので、重心をインに入れるためより体を落としていっていました。
しかしそれだとひざがすぐに当たってしまうので、ひざを引っ込めながら上体だけさらにインに入れていくようなライディングフォーム。
そしてクリッピングポイント付近でこれから加速という時にフロントから滑りました。

タイヤはこんな状態。

まずはフロント左側。
サイドがまだまだですが、これでも1~2コーナーなどでステップを擦っていたので、物理的な限界かも?

フロント右側。
直接の原因となった場所です。
転倒直前までに使っていた範囲からズルっと滑った形跡があります。

リア左側。
サイドまで使えていて溶け具合も適度なようです。

リア右側。
転倒後芝生でアイドリングのまま回転していたので跡が残っています。

動画を見ると、フロントが滑って切れ込んでいくのが分かります。
フロントが滑る原因として一般的に考えられるのは、荷重過多によるグリップ限界超過か逆にフロント荷重不足による接地圧減少。

タイヤの限界?

ノーマルタイヤのディアブロ・ロッソ4はストリート向けモデルなので、絶対的なグリップ性能はあまり高くありません。

ただ今回トラコン介入度が低いスポーツモードで走行していた割に、リアが滑り始めるような感覚は終始ありませんでした(1290SDRの時は体感できていた)。
案外今回のタイム程度であれば十分なグリップなのかもしれません。

それよりも、タイヤの皮剥きが終わっていない状態だったのにペースを上げるのが早過ぎて、本来のグリップが発揮されていなかった可能性が高いです。

フロント荷重不足?

そもそも加速中であればフロント荷重が抜けやすい状況ではあるのですが、不安定な模索中のライディングフォームや不慣れなアクセルワークがより荷重を減らしていたかもしれません。

加えて、サスペンションのセッティングも要因の一つだと思います。
今回プリロードは前後とも調整しておらず、フロントフォークのダンパーも誤って圧伸び共に最弱にしていました。
55kgしかない僕の体重だと、初期セッティングではフロントが伸び切ってしまう場面もゼロではなさそうです(さすがに今回の直接的な要因ではないけど)。

次回に向けた対策

以上の要因に対する対策を考えてみます。

タイヤ

今回グリップ不足だったのかはっきりは分かりませんが、慣らし後にエンジンをもっと回せるようになってペースが上がってくると、間違いなく今のタイヤでは不安が出てくるので、ハイグリップタイヤに履き替えたいところ。
ピレリのハイグリップタイヤのグリップ性能は下記の順番です。

  1. スーパーコルサSC V4/V3
  2. スーパーコルサSP V4/V3
  3. ロッソ4コルサ
  4. ロッソ4

その内HM698標準サイズの160/60-17をラインアップしているのは、SC V4(コンパウンドはSC1のみ)、SC V3(コンパウンドはSC1/SC2)、ロッソ4のみ。
サーキットの時だけ履き替えるのでドライグリップ重視でいいのですが、SCは消しゴムのように減っていくのが痛い所。

ピレリにこだわらないのならメッツェラーとミシュランもありかもしれません。
メッツェラーのレーステックRRはK2(ミディアム)とK3(ハード)にラインアップがあり、SCより耐久性があるという話です。
ミシュランのパワーカップ2にはサイズがなくパワーカップEVOのみラインアップ。
200~400cc向けでコンパウンドも選べないのでベストではなさそう。

ということで、現状レーステックRR K2が最有力ですね。

サスペンション

ノーセッティングなのは論外でした。
まずはプリロードのサグ出しをしっかりやっておきます。

ストロークセンサーも付けてサスの動きを管理できるようにしたいです。
NEX Performanceの物が有名ですが、なぜか45mm径用はラインアップにありませんでした。
INTEGRALというメーカーが45mm径用を出しています。

ダンパーはこれから公道で色々試してみたいと思います。

ライディングフォーム

もしフロント荷重不足だったとしたら、サスペンションよりもフォームの方に原因がありそう。
今考えると、お尻を引いてリア乗りになっていた気がします。
つまり「バンクさせすぎ&リア乗り」によってフロントが逃げやすくなっていた可能性は高そうです。

対策としては、車体のバンク角を少し抑えてひざでしっかり路面を感じること。
そして体の重心をフロントに持っていってフロント荷重を増やすこと。
具体的には、上体を頭も含めてもっと斜め前に入れるように意識。
バンク角の限界を極端なイン側の重心でカバーする感じ。

出展:Ducati

つまりはこういうこと(笑)
このフォームで遠心力と釣り合うには相当のコーナリング速度が必要で、タイヤもその負荷に耐える性能が必要になってきます。
逆にいうとこれができればコーナリング速度をもっと上げられるということ。
チャレンジする価値はありますね。

リア荷重は多少抜けてもトラコンが制御してくれるし、フロント乗りならリアの挙動にも割と柔軟に対応できそうです(オフで慣れてる)。

早くリベンジしたい!

次回の直入のイベントは来年の5月。
一度は取ったライセンスも今は切れていて個人では走れないので、オフシーズンが明けたら先に大村湾サーキットに行きたいところ。
それまでにHM698ともっと仲良くなっておかなきゃ!

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