DR-Z4SMとHypermotard 698の諸元比較

昨年発表され、ストリートモタード好きの間では何かと話題になっている新型DR-Z4SM(以下DRZ)。
今年国内向けも正式に発表されるとかされないとか。

旧モデルに乗ったことがない僕からしてもとても魅力的に感じていて、正直ハイパーモタード698(以下HM698)から乗り換えようかちょっと悩み始めています。
HM698はとっても楽しくてパワフルで、できれば乗り続けたい気持ちが強いんですが、やっぱり新しいバイクへの興味と物欲も溢れてくるんですよね。

そこで今回は、どちらに転ぶにしても自分を納得させるために、HM698とDRZのスペック比較をやってみようと思います。
この2台を比較検討する人ってほぼいないと思いますが、もの好きな方(褒め言葉)の参考になれば嬉しいです。

エンジン

HM698DR-Z4SM
型式単気筒
4バルブ
デスモドロミック機構
水冷
単気筒
4バルブ
バルブスプリング機構
水冷
排気量659cc398cc
ボア×ストローク116.0mm×62.4mm90.0mm×62.6mm
圧縮比13.1:111.1:1
最高出力77.5ps / 9,750rpm38.1ps / 8,000rpm
最大トルク63Nm / 8,000rpm37Nm / 6,500rpm
潤滑方式ウェットサンプドライサンプ
ミッション6速5速
燃費20.8km/L29.4km/L(WMTC)

排気量は約6割でトルクも約6割。
馬力は半分ぐらいになってしまいます。
そして車重はほぼ同じ(後述)なので、 これだけ見ると「サーキットでは物足りないかな?」と感じますが、車体構成がかなり違うので実際の扱いやすさやタイムは乗ってみないと分かりませんね。
DRZの方がパワーが出る回転域が低いので、テクニカルなコースや峠道だとかなりスピードが乗りそうです。

HM698の燃費は諸元を記載しましたが、実測は19km/L前後で、高速道路を高回転で走り続けると16km/L台まで落ちます。
DRZも実測では少し落ちるとはいっても、かなり差がありますね。
しかもHM698はハイオク、DRZは恐らくレギュラーなので、燃料代の違いは頻繁に乗れる楽しさにも関わってくるところです。
ちなみに諸元上の航続可能距離はほぼ同じ。

車体

HM698DR-Z4SM
ホイールベース1,443mm1,465mm
キャスター角26.1°26.5°
トレール108mm95mm
シート高864mm890mm
重量151kg
(燃料以外の装備重量)
154kg
(装備重量)
燃料タンク12L8.7L
Fサスペンションマルゾッキ製45mm径
フルアジャスタブル
KYB製
フルアジャスタブル
Rサスペンションザックス製
フルアジャスタブル
リンク式
KYB製
フルアジャスタブルル
リンク式
ホイールトラベルF 215mm / R 240mm
(本国仕様の場合)
F 260mm / R 277mm
Fタイヤ120/70ZR17
チューブレスタイプ
ピレリ製ロッソ4
120/70R17
チューブタイプ
ダンロップ製Q5A
Rタイヤ160/60ZR17
チューブレスタイプ
ピレリ製ロッソ4
140/70R17
チューブタイプ
ダンロップ製Q5A
Fブレーキブレンボ製M4.32
ラジアルマウント
330mm径ディスク
ニッシン製
アキシャルマウント
310mm径ディスク
Rブレーキブレンボ製
245mm径ディスク
ニッシン製
240mm径ディスク

重量

バイクを選ぶ時に僕が最も重視しているひとつが重量です。
数字だけ見るとHM698の方が3kg軽いんですが、燃料を入れるとどうなるのか計算してみます。

軽い状態で乗りたい人は燃料を満タンにしなければいい話なので、「満タンで記載しないのはズルいだろ」という考え方は置いといて、DRZと同じ8.7Lを入れた状態を想定。
ハイオクガソリンは1L当たり約750gなので、8.7Lだと約6.5kg。
これを加えると157.5kgになり、HM698の方が3.5kg重いことになりますが、むしろ同条件にすることで排気量差に対してのHM698の軽さが際立ちますね。
ツインマフラーでこの軽さはイカれてます。

付け加えるとすると、HM698はリチウムイオンバッテリーで、DRZは恐らく鉛バッテリーです。
旧型DR-Z400SMのバッテリー型式はYT7B-BSで約2.2kg。
それに対応するリチウムイオンバッテリーは約0.7kg。
DRZも同型バッテリーと仮定すると、リチウムイオンバッテリーに交換することで1.5kgの軽量化が可能です。
そうすると、HM698の157.5kgに対してDRZが152.5kgになり、5kgの差が生まれます。
150kg台で5kgの違いとなると体感できるレベルなので、ぜひリチウム化したいですね。

ホイールトラベル

HM698のシート高は、本国の904mmから40mm下がっていて、それはローシートではなくサスペンションでローダウンされています。
オプションで用意されているハイアップキットには前後のコイルスプリングが含まれていて、交換することで40mmアップするとのことです。

問題は、ローダウンでのホイールトラベルについて日本の公式サイトやプレス記事にも記載がないこと。
単純に前後とも-40mmするとなると、F 175mm / R 200mmとなる訳ですが、これはDRZよりもモンスターSPのF 140mm / R 150mmの方が近いぐらいで、もはやモタードよりネイキッドと言った方がしっくりくる数値。
どおりでモタード乗りよりハングオフの方が乗りやすいわけですね。
しかもハイアップキットを組んだとしてもDRZの方がロングストロークなので、乗り方は別物と考えた方がよさそう。
車体諸元を比べてみて一番印象的だったのは、このホイールトラベルの違いです。

ブレーキ

フロントキャリパーの固定方法が、HM698のラジアルマウントに対してDRZはアキシャルマウントです。
一般的にラジアルマウントの方が高性能なイメージがありますが、スズキいわくアキシャルマウントの方が「荒れた地形を走行する際の振動に強い」とのこと。
なるほど。

電子制御

HM698DR-Z4SM
ABSコーナリングABS
3段階+リアオフ
一般的なABS
1段階+リアオフ
パワーモード4モード
パーソナライズ可能
3モード
トラクションコントロール4段階+オフ3段階+オフ
ウィリーコントロール4段階+オフ無し
エンジンブレーキ
コントロール
3段階無し
クイックシフターオン/オフ
(STDではオプション)
無し
パワーローンチ3段階無し
DRLオート/マニュアル無し

電子制御に関しては比べる相手を間違ってるレベルで違います。
旧型のDR-Z400SMからFIとスロットルバイワイヤの装備で進化したとはいっても、HM698とは価格帯が大幅に異なるので仕方ありません。
400ccとしては妥当な装備だと思います。
しかしクイックシフターは、オプションでもいいので採用して欲しかったです。

まとめ

短くまとめると、「車重は同じでパワーは半分、電子制御もほとんどないけど、大きく動くサスがモタードらしくて、価格はたぶん半分ぐらい」といった感じですね。

比べてみて感じたのは、HM698を手放して乗り換えるのは 後悔しそう…ということ。
キャラクターは被っていないっぽいので、これは増車という選択肢の方が幸せになれそうな気がしてきました。
Dトラやら何やらを資金源にキャッシュで買えるように進めてみようと思います!

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