DesertXの日本仕様は2種類ある!まるで本国仕様なローンチエディションの見分け方

(2023/09/18:車台番号による見分け方を追記しました)

Ducatiディーラーに長崎で2台目のDesertXが入荷したとのことで見てきました。
しかしこれ、明らかにシート高が低いぞ??

ローンチ・エディションなる存在

調べてみると、実は日本仕様には2種類あるらしいです。
ひとつは、昨年9〜10月、デビューフェアに先駆けて全国ディーラーに自動出荷された、53台の「ローンチ・エディション」。
これが僕の車両。
そしてもうひとつが、それ以降の注文で随時出荷されている標準の日本仕様。

日本仕様はローダウンセット装着済みで、本国仕様のシート高875mmから-20mmの855mmになっているというのが、各メディアでも大きく紹介されている情報。
しかしローンチed.においては、日本仕様でありながらもスタンダードなサスペンションを装着しており、シート高は875mmのままのようです。

本国仕様でも両足ツンツンながらなんとか着いたし、オフ性能を重視したいのでむしろラッキーな誤算!

2種類の日本仕様の見分け方

ローダウンがいい人もいれば、本国仕様がいい人もいると思います。
これから店頭在庫車両を買う方のために、簡単に分かる見分け方を説明します。

見た目で見分ける

ローダウンセットの構成部品は以下の4点です。

  • フロントフォークのスプリング
  • リアショックアブソーバーのスプリング
  • サイドスタンド
  • ナット

この内パッと見で分かりやすいのがリアショック。
1枚目がローンチed.で2枚目が標準日本仕様です。


写真のように、標準日本仕様(ローダウン)のスプリングは不等ピッチ(プログレッシブとも呼ばれます)で、スイングアーム側の約2巻が密なピッチとなっています。

ライダーがまたがった1G状態では、バネレートが低い密巻き側から縮むことで足付きを確保し、走行時はピッチが広い方を中心にスプリングが伸縮することで、サスペンション性能を極力スポイルしないよう設計された、理想的なローダウンですね。
スプリング自由長やリンクの変更によるローダウンより、デメリットが少なくなっているのが素晴らしい。

車台番号で見分ける

それともうひとつ。
車台番号でも見分けることができます。
ドゥカティの車台番号は、イタリア生産の場合は「ZDM」から、タイ生産の場合は「ML」から始まります。
なのでパニガーレなどは前者、スクランブラーなどは後者の車台番号です。

そしてDesertXはというと、ローンチed.が前者、標準日本仕様が後者です。
つまりローンチed.のみイタリア生産であるという驚きの事実!
品質が同じでも、やっぱり本国生産と聞くと嬉しいものがあります。

スペアパーツ注文時は仕様を自己申告すべし

ローンチed.のスペアパーツをディーラーで注文する場合は注意が必要です。
というのも、「パーツリストを車台番号で検索すると年式間違いなどがない」というのがディーラー内の基本認識なのですが、ローンチed.の場合に限っては、ローダウン仕様のパーツ番号が表示されるという罠があるのです。
例えばサイドスタンドが壊れたからと素で注文すると、短いサイドスタンドが届いちゃいます。
あらかじめ「本国仕様の部品をください」と伝えておきましょう。

本国仕様と日本仕様の部品番号

資料として、仕様による部品番号の違いを残しておきます。

本国仕様
(STD)
日本仕様
(ローダウン)
フロントフォークスプリング96281981AA96281941AA
リアショックアブソーバーAssy36522091C36522241C
リアショックアブソーバースプリング96281971AA96281932AA
サイドスタンド55611291CA55611391AA

リアショックは、Assyが約30万円、スプリング単体が約4.5万円ですが、STDのスプリング単体は品番設定があるだけで注文はできないないようです。
なので、ローダウン仕様の車両を買って車高を上げたい場合は、STDのリアショックAssyを買うか、ハイアップセットを買う必要があります。

ちなみにハイアップセットは、日本を含めたアジア仕様向けのオプションなので、「本国仕様に戻す」という意味合いです。
本国仕様の875mmからさらに高くするオプションではない点には注意しましょう。

本国仕様向け
ローダウンセット
日本仕様向け
ハイアップセット
品番と金額96280932AA
60,738円
96280941AA
69,537円

不足部品を確認しておこう

余談ですが、僕のローンチed.には、本来あるべき部品が付いてきていませんでした。
それが、リアショックアブソーバーの下側エンドアイのカバーです。

ご覧のように、新しく届いた車両には最初から付いていました。

これについては、ディーラーのシステムで車両情報を確認すれば「不足部品を発注せよ」と表示されるのですが、メーカーからディーラーに積極的な通達は来ていないようです。
ディーラーによっては気付いていない場合も考えられるので、ローンチed.を買う際にはチェックしておきましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です